「今が最高」という言葉を考える、ドラム缶会議を飲みながら

へこんでいるのか前を向いてるのか。なんやかんやマイナスの感情と向き合う楽しみを見つけ、前を向いてます。そんな記事です。

この記事にぴったりの曲がありますので、もし興味がありましたら聞きながら読んでもらえると嬉しいです。

曲:じゃがたら/つながった世界


六島で僕が一番の魅力だと思うのは「そこに住む人とそこで営まれる生活」でして、最近これらがリアルに有限であると実感する場面が多く、有難みと焦りがまだらに混ざった感情になっています。こんなことを書いている今の自分はおそらく精神的スランプに陥っているのかもしれません。でもとりあえず過ぎ去った日に「こんなこと考えてたな」と思い出に浸るネタが増えると仮定して書き残します。



 作業しているとき、また地域の方とドラム缶を囲んで酒を交わしているときに不意にこういった感情がやってきます。 複雑な感情というやつです。


 ドラム缶に集う人は僕も含めて有限。皆いずれいなくなる。でもこの火は絶やしたくない。島や僕たちを理解してくれる人がこの場に途切れることなく集い、心を温めてほしい。 僕はこの島に住む人に救われましたし、この島に集う人にも救われました。その人がいてくれている今こそが僕にとって

「最高」

なのです。この火を囲みながら飲む酒はすべて美味しく、幸せなんですよね。

しかし多くの嬉しい出会いがあればその分別れの悲しみも大きい。醸造所を立ち上げる直前にこの世を去った大好きな島のおっちゃんや、焼酎湯割りを片手にドラム缶に寄り、僕らのくだらない話を静かに聞いてくれていた商店のおっちゃん。

僕は38歳ですが、おっちゃんたちの世代は僕らの世代より人数が多いので、こういった先の世代に支えられた僕は幸せな出会いが多く、その分喪失したときの悲しみも大きいのだと最近思うようになりました。

喜びと悲しみは表裏一体ですね。

そんなことを考えながら5年10年先を想像すると、先に想起されるのは当然今存在するものの喪失が目の前に迫っているということ。新たな出会いは目に見えてないものですから、どうしても今あるものの行く末が先にイメージされるのです。

「今が最高」

と頭の中で唱えながら一口、また一口と酒を飲みながら有難みをかみしめ、行く末を憂う。

この有難い火を消さないように、僕は面白いと思うことを素直に表現し続けます。

今はコロナでなかなか集まりにくいですけど、日本が落ち着いたらここが面白い渦の中心になってますからね!

今が最高、そしてこれからもその時の「最高」を感じられるそんな場所であってほしいです。

今が最高だと転がっていこうぜ!

さ、もう一杯飲んであったまろっと🍻




六島浜醸造所 Mushimamhama brewery

岡山県最南端の醸造所。そこは人口60人、島の面積1平方キロメートル。小さな島には日本が忘れかけていたライフスタイルや知恵、人のつながりがある。そんな故郷に惹かれ、大阪から移住した男が醸す麦酒醸造所。

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